シトロエンとベンチュリ、郵便向けEVを共同開発

エコカー EV
ベルリンゴ・ファースト・パワード by ベンチュリー(フランクフルトショー09出展車)
ベルリンゴ・ファースト・パワード by ベンチュリー(フランクフルトショー09出展車) 全 4 枚 拡大写真

PSAのシトロエンとベンチュリは2009年12月22日、シトロエンの小型トールワゴン『ベルリンゴ・ファースト』をベースとした電気自動車(EV)を共同開発し、『ベルリンゴ・ファースト・パワードbyベンチュリ』の名前で発表。仏郵便局「ラ・ポスト」向けに250台を生産し、実地試験を行うことになった。

ベンチュリーは2004年、超高価格のEVスポーツカー『フェティッシュ』を発表して話題を集めたが、一方でより実用的なモデルの研究開発も進めていた。それが今回のモデルで、2009年のフランクフルトモーターショーやコペンハーゲンで開催されたCOP15に参考出品されていたものの生産型だ。

ちなみにベルリンゴ・ファーストとは、2008年登場の最新型ベルリンゴではなく、現在も廉価版として販売が続けられるひと世代前のモデルである。

使用するバッテリーはニッケル水素でもリチウムイオンでもなく、低速連続走行に向く通称ゼブラ電池(ナトリウムニッケル塩化物電池)で、床下に収納される。おかげでディーゼルエンジン仕様と同じ3立方mのラゲッジスペース容積と、マイナス100kgにすぎない500kgの最大積載量を達成している。

フロントに積まれるモーターの出力とトルクは42kW/180Nmで、航続距離は100km、最高速度は110km/hという。充電時間は80%で5時間とのことだ。

2010年に生産が始まるこのモデルは、郵便局に配属されるほか、5 - 6月に実施される上海 - パリ間チャレンジランにも使用される予定。また3月からは大企業の配送向けに量産も開始するという。

PSAといえば、三菱『i-MiEV』の兄弟車をシトロエン『C-ゼロ』、プジョー『イオン』の名で発表したばかりだが、ガソリンエンジンではBMW、ディーゼルではフォードと共同開発を行った同社らしく、EVも適材適所のコラボレーションを画策しているようだ。

《森口将之》

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