英国のスポーツカーメーカー、今度はEVスーパーカー開発…0-96km/hを3.5秒

エコカー EV
SRゼロ
SRゼロ 全 4 枚 拡大写真

英国のラディカルスポーツカーズ社は14日、英国バーミンガムで開幕した「オートスポーツ国際レーシングカーショー」において、EVスーパーカーのラディカル『SRゼロ』を発表した。

ラディカル社は1995年、フィル・アボット氏とミック・ハイド氏の2名が英国に設立した小さなスポーツカーメーカー。フィル・アボット氏の「2輪のエンジンを積んだスポーツカー」構想に基づき、カワサキ『ZZR1100』のエンジンを積んだラディカル『1100クラブスポーツ』を発表し、スポーツカーメーカーの仲間入りを果たした。

2004年には、スズキ『GSXR1300』(通称:ハヤブサ)のシリンダーヘッドに、独自開発のクランクケースを組み合わせた2.8リットルV8(360ps)搭載のラディカル『SR8』をリリース。カーボンとスチールを使用したスペースフレームシャシーに、カーボン製ボディを載せる手法は、レーシングカーそのものだが、安全基準や排出ガス基準に適合。ナンバープレートを取得でき、公道走行が許される。このSR8が2005年、ニュルブルクリンクでタイムアタックを行い、6分55秒という当時の市販車最速タイムをマークしている。

2007年には、SR8の進化形として『SR8LM』を投入。SR8LMはV8エンジンの最大出力を、360psから460psへ引き上げたエボリューションモデルだ。このSR8LMが2009年、ニュルブルクリンクでタイムアタックを行い、6分48秒をマーク。この記録は、日産『GT-R』の7分26秒70、GMのシボレー『コルベットZR-1』の7分26秒4、クライスラーのダッジ『バイパーSRT-10ACR』の7分22秒1を大きく引き離す、市販車最速タイムである。

そんなラディカル社の次なる一手が、EVスーパーカーの開発だ。今回公開されたSRゼロは、SR8と同様にフォーミュラマシン風ボディを採用。大きく異なるのがパワートレーンで、ガソリンエンジンの代わりに、英国のエボエレクトリック社製のモーターを積む。

このモーターは「AFMモーター」と呼ばれ、SRゼロのボディに2個搭載。出力や2次電池の詳細は公表されていないが、0-96km/h加速3.5秒、最高速190km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを発揮するという。

ラディカル社は2010年後半、このSゼロを使用して、アルゼンチンからアラスカまで、南北アメリカ大陸縦断チャレンジを計画。約2万6000kmをノントラブルで走破し、優れた耐久性をアピールする方針だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. マッスルカー『チャージャー』、内燃エンジン仕様が登場…直6ツインターボで550馬力
  3. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  5. ホンダ『レブル250 Eクラッチ』が爆売れ!? ペダルだけでシフトチェンジできる「Eクラッチ」の魅力をおさらい
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る