BMWは3月31日に開幕するニューヨークモーターショーにおいて、『3シリーズクーペ』と『3シリーズコンバーチブル』(日本名:『3シリーズカブリオレ』)の「335is」グレードを公開する。
335isは北米専用に設定されるスポーツグレード。マイナーチェンジを受けたばかりの「335i」グレードと、『M3』の間を埋める役割を担う。
注目のパワーユニットは、『Z4』の最強仕様として1月のデトロイトモーターショーで披露された「Z4 sドライブ35is」と基本的に共通。N54型直噴3.0リットル直6ツインターボには、吸排気系を中心にした専用チューンが施され、320ps/5900rpmの最大出力と45.9kgm/1500 - 5000rpmの最大トルクを引き出す。オーバーブーストモードでは、最大トルクは51.2kgmまで高められる。
トランスミッションは6速MTが標準で、ローンチコントロール付きの7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)はオプション。0-96km/h加速はクーペが5 - 5.1秒、コンバーチブルが5.2秒。最高速はどちらも240km/h(リミッター作動)の実力だ。
機能面では、フロントバンパー左側にラジエーター、右側にオイルクーラーを追加。エンジンマウントは強化タイプとした。スポーツエグゾーストとMスポーツサスペンションも標準装備される。
外観は、前後バンパーやサイドスカートが専用デザイン。フロントグリルやウィンドウ回り、ドアミラーはハイグロスブラックで仕上げられる。リアにはデフューザーを追加。アルミホイールは18インチが標準で、19インチのM仕様はオプションだ。
室内は、Mスポーツのステアリングホイールやスポーツシート、シフトレバーを装備。ペダルはステンレス製となり、ルーフライニングはアンスラサイトで仕上げられる。
335isグレードは、今春から北米市場だけで販売。価格はクーペが5万0525ドル(約456万円)から、コンバーチブルが5万9075ドル(約533万円)からとなる。「is」グレードは1977年、北米向けに「320is」が設定されて以来、現地ではスポーツ仕様として高い認知度を誇ってきた。今回の335isが北米専用となるのも、BMWのマーケティング戦略と関係があるようだ。