新日本製鐵とインドのタタ・スチールは29日、インドでの自動車市場の発展に伴って中長期的な成長が見込まれる高級自動車用鋼板の需要に応えるため、自動車用冷延鋼板を合弁で製造・販売することで合意したと発表した。
タタのJamshedpur製鉄所で生産する予定で、両社は今後、詳細条件を詰めて、6月を目途に正式契約を締結してから合弁会社を設立し、2012年度中の営業運転開始を目指す。
新日鉄は、タタとは2000年に稼働したタタの冷延工場でのエンジニアリング協力以来、自動車用冷延鋼板に関する技術協力やタタの既存製鉄所の能力拡張、新一貫製鉄所の基本構想策定など、幅広い分野で協力してきた。
今回の合弁事業は、協力関係を深化させ、具体的な共同事業の実施に取り組むもの。両社は将来、自動車用溶融亜鉛メッキ鋼板や上工程分野などの協業の可能性について、幅広い分野で継続して協議していく。