気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年2月3日付
●高速無料37路線50区間、6月から車種。曜日問わず(読売・1面)
●エコカー補助追加要請、米「格差」にいら立ち、保護主義圧力、強硬姿勢崩さず(読売・6面)
●トヨタリコール、販売低迷長期化も品質管理強化、成果には時間(読売・7面)
●プリウス、ブレーキに苦情、日米104件、トヨタ調査(朝日・1面)
●こまち後継は「なまはげカラー」(朝日・31面)
●主張:トヨタ、危機管理強め信頼回復を(産経・2面)
●副社長謝罪対応遅れ認める、「トヨタ不信」拡大、米が忠告、やっとリコール(産経・2面)
●メタボリックシンドローム、トヨタ「節目健診」で健康づくり(産経・18面)
●パイオニア、三菱化学と資本提携、有機EL照明を共同開発(日経・1面)
●自動変速機生産能力、三菱自、中国で倍増100億円かけ新工場(日経・13面)
●三菱ふそうなどリコール(日経・34面)
ひとくちコメント
「世界のトヨタのお客様にご心配をおかけし、心からおわび申し上げます」。トヨタ自動車の品質保証担当の佐々木真一副社長が名古屋オフィスで記者会見し、アクセルペダルの不具合による大規模リコール(回収・無償修理)について陳謝した。
1月21日の米国でのリコール発表以来、トヨタ首脳が国内で事情説明するのは初めてのこと。きょうの各紙は「安全対策を最優先」(毎日)、「米当局の忠告で決断」(東京)、「顧客を第一に考え、費用を考えずに(リコールを)判断した」(産経)など、佐々木副社長の発言を中心にレポートしている。
しかし、「販売低迷長期化も」(読売)、「“トヨタ不信”拡大」(産経)、「経営には影響大」(毎日)など、信頼回復にはしばらく時間がかかる論調も多い。
こうした中、きょうの朝日は1面準トップで「ハイブリッド車『プリウス』で、ブレーキの苦情が米国で多発している」と報じた。記事によると、多くは、滑りやすい路面などを低速で走っていると、1秒前後、ブレーキが利かなくなるというもの。米国で2日までに102件、日本でも2009年末までに2件の苦情が当局に寄せられ、トヨタは「苦情は把握しており、事実関係を確認中」(広報部)と伝えている。
苦情が多いのは、トヨタが環境性能などハイテク技術を駆使した新型プリウスというのも気になるところだ。「アクセル」の次が「ブレーキ」の不具合では、シャレにもならない。