未成年でも看過できない…ひきずり死亡事故で実刑命じる

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昨年11月、神奈川県横浜市港北区で横断中の男性をクルマではね、約120m引きずって死亡させたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われた19歳の少年に対する判決公判が16日、横浜地裁で開かれた。裁判所は懲役2年以上2年6か月以下の実刑を命じている。

起訴状によると、問題の事故は2009年11月15日夜に発生した。横浜市港北区小机町(N35.30.15.0/E139.36.16.0)付近の県道で、同区内に在住する57歳の男性がひき逃げされる事件が起きた。

男性は約117mに渡ってひきずられたとみられ、近くの病院に収容されたが、全身強打でまもなく死亡。警察は死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、事故から約2時間30分後に同市都築区内に在住する19歳の少年が家族に連れられて都築署に出頭。ひき逃げ容疑を大筋で認めたことから、自動車運転過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。検察が後に同罪で起訴している。

調べに対して少年は「右折したら横断者がいた。ブレーキを掛けたが間に合わなかった」、「誰も見ていなかったし、逮捕されると今の生活が壊れてしまうと思った」などと供述していた。

16日に行われた判決公判で、横浜地裁の大寄久裁判官は被告が被害者をひきずっていることを認識していたと認定。「被害者をひきずっていることを認識しながら、一度も停車しようとしなかった。ひき逃げ事案の中でも悪質である」と指摘した。

その上で裁判官は「被告は生活を維持するため、この場から立ち去りたいという思いで逃走した。未成年であることを考慮しても判断の誤りは看過できるものではない」として、被告に対して懲役2年以上2年6か月以下の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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