三菱が17日に発表した新型コンパクトSUV『RVR』は『パジェロイオ』の後継と例える声もある。
「どのクルマの後継かという話は考え方次第でいろいろあると思うが、『パジェロイオの進化版としての新型RVR』ととらえるのもひとつの解釈だろう」と話すのは同社商品戦略本部の野村真三氏。
1998年に登場したパジェロイオとは、価格帯や排気量も近いが、なぜ『パジェロ』という名前を入れずにRVRとしたのか。
「1991年に登場した初代RVRのコンセプトには『RVとワゴンのいいとこどり』というフレーズがあった。で、このクルマは『コンパクトカーとSUVのいいとこどり』。初代RVRが持っていた、新たな需要を掘り起こすという役目は、このクルマも担っている。そうした共通のポジショニングにあるということで、RVRの名を付けた」と話す同社関係者も。
また、パジェロという名前は、エコというイメージからかけ離れているという視点もある。
「パジェロというと、ピュアなオフローダーというイメージがあり、オンロードタイプで環境志向型のこのクルマには適さない。19年前にRVRを所有していた当時の若者たちはいま40・50代。ターゲットであるこの世代は、RVRの個性的でオンリーワンなクルマというイメージを潜在的に持っている。そこに訴えかけていきたい」(同社)
同社は今後の自社SUV車について、パジェロなどをラージクラス、『アウトランダー』などをミッドサイズクラスの需要が縮小し、RVRなどのコンパクトクラスが伸びていくと予測している。