日立製作所は22日、ヘビーデューティ型(重構造型)の2軸構造のガスタービンとしては世界最大容量となる80MW級ガスタービン「H-80」を開発し、九州電力の新大分発電所1号系列に納入したと発表した。
H-80は、九州電力から新大分発電所1号系列のコンバインドサイクル発電用ガスタービン更新の打診を受けて自社開発したもので、耐久性とメンテナンス性に優れたヘビーデューティ型のガスタービン。
従来機種で培ってきた技術を基に、出力を80MW級まで高めたもので、熱効率は38%。また、高圧タービンの軸と低圧タービンの軸が分離した2軸構造の採用により、ポンプやファンの駆動など、発電以外の幅広い用途に対応する。出力は最大で89MWを実現しており、ヘビーデューティ型の2軸構造のガスタービンとしては世界最大容量となる。
対応する燃料は、現状では液化天然ガスのみだが、今後多種燃料への対応を進めていく予定。
日立は、今後、H-80の性能向上と量産体制の整備を進めるとともに、需要が見込まれる国内の老朽化したコンバインドサイクル発電用ガスタービンの更新市場を開拓し、年間5台程度の受注を目指す。