【ダイハツ タントエグゼ 試乗】ロールを大切にした欧州車風な走り…松田秀士

試乗記 国産車
タントエグゼ
タントエグゼ 全 6 枚 拡大写真

ダイハツの軽自動車の乗り心地とハンドリングには欧州車の味がする。とくに、ステアリングを切り始めたときにクルマが応答する特有の間が個人的に好きなのだ。

サスペンションを固めてゆけばステアリングに対する反応がはっきりし、車重の軽くホイールベースが短い軽自動車ではロールよりも先にヨー方向(横方向の動き)の向きを変えようとする動きが先走る傾向が出る。

このロールとヨーの駆け引きがスポーティーとコンフォートとを折衷させる作り手の腕の見せ所でもあるのだが、ダイハツ車はロールのフィーリングを大切にしながらステアリングへしっかりと応答感を伝えてくれる。

ロールを大切にしているから、ステアリングを切り込んだときの深い操舵の重みがしっかりとドライバーに伝わるのだ。これらは、しっかりとしたボディー剛性が達成できているからこそ作り上げることができた操縦性だ。

個人的には、フロントにスタビライザーを装着したターボモデルよりも、非装着のベーシックモデルのハンドリングが好みだ。とにかく、足の動きが分かりやすくロールが深くなっても不安感がない素晴らしいフットワークだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松田秀士|レーシングドライバー/モータージャーナリスト/僧侶
スローエイジングという独自の健康法で53歳の現役レーシングドライバー! SUPER GTをランボルギーニ『ガヤルド』で戦っている。INDY500など海外レース経験も豊富で、確かな知識と国際感覚でクルマの評価を行う。2009-2010日本カーオブザイヤー選考委員。

《松田秀士》

松田秀士

成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践する。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

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