【ジュネーブモーターショー10】VW シャラン 新型…15年ぶりの大幅進化

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VW シャラン
VW シャラン 全 4 枚 拡大写真

フォルクスワーゲンは1日、ジュネーブモーターショーでの正式発表に先駆けて、新型『シャラン』の概要を明らかにした。新プラットホームの上にワイドな空間と環境性能の高いエンジンを載せた、フォルクスワーゲンの新世代ミニバンだ。

シャランは、フォルクスワーゲンの欧州向けミニバン。1995年にデビューした初代モデルは、フォードと共同開発され、フォード版は『ギャラクシー』を名乗る。初代シャランは、1997 - 1999年の2年間、日本に正規輸入。2000年には、大幅なマイナーチェンジを受けている。『ゴルフトゥーラン』よりも、ひと回り大きい3列シートミニバンだ。

2代目シャランは、初代よりもグレードアップ。ボディサイズは全長4854×全幅1902×全高1720mm、ホイールベース2920mm。初代よりも220mm長く、92mmワイドで、12mm背が低い。ホイールベースは75mm延長された。フロントマスクには、『ゴルフ』『ポロ』など、最新フォルクスワーゲン車に共通する表情が与えられている。

ボディサイズを拡大した効果で、3列シートの室内は、フル7シーターとして使える空間を確保。2列目シートは独立3名がけで、160mmの前後スライドが可能。居住性を高めるとともに、3列目シートへのアクセス性が向上した。2列目、3列目ともに折り畳み式で、荷室容量は711リットル(VDA計測法)から、最大2297リットルへ拡大可能。大型デュアルスライドドアを採用して、乗降性を引き上げているのも見逃せない。

エンジンはガソリン2、ディーゼル2の合計4ユニット。トランスミッションは6速MTと6速DSGだ。ガソリントップグレードを除いて、アイドリングストップとブレーキエネルギー回生システムが組み込まれる。車両重量は、初代比で30kg軽量化された。

ガソリンは、1.4リットル直列4気筒ターボ「TSI」(150ps)が、欧州複合モード燃費13.48km/リットル、CO2排出量172g/km。2.0リットル直列4気筒ターボ「TSI」(200ps)は、欧州複合モード燃費11.61km/リットル、CO2排出量201g/kmだ。この200ps仕様は、DSGのみと組み合わせられる。

ディーゼルは、2.0リットル直列4気筒ターボ「TDI」(140ps)が、欧州複合モード燃費18.51km/リットル、CO2排出量143g/km。その高出力版の170ps仕様が、欧州複合モード燃費17.52km/リットル、CO2排出量152g/kmだ。

オプションで、ACC(アダプティブ・シャシー・コントロール)をシャランに初設定。電子制御エアサスペンションは、ノーマル、コンフォート、スポーツの3モードが選択できる。新しいパークアシストシステムも用意された。

新型シャランは2010年後半から、欧州各国で販売開始。フォルクスワーゲンは、「新型が経済性、使い勝手、洗練度などの面で、ミニバンの新基準を確立する」と自信を見せている。

《森脇稔》

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