【BMW X6ハイブリッド 試乗】走りのパフォーマンスありき…河村康彦

試乗記 輸入車
X6アクティブハイブリッド
X6アクティブハイブリッド 全 5 枚 拡大写真

このモデルのパワーパックは、これまで「50i」に搭載の407hpを発するツインターボ付き8気筒エンジンに、“78hp分”のモーターパワーを上乗せしたもの。すなわちトータルでは実に485hpで、これすなわち「史上最強のハイブリッド」を謳う所以。

【画像全5枚】

アクセルペダルを深く踏み込んだ際の加速の強力さは予想された通りながら、感心したのは走行中も自動的に行われるエンジンの始動/停止の挙動や、電動化されたパワーステアリングが生み出すフィーリングなどがすこぶる上手にまとめられていたところ。

ハイブリッドカー開発の難しさは何もエンジンとモーターのコンビネーションだけではなく、「補器類の新たな制御なども大きな課題だった」と日本のハイブリッド・モデル開発者の口から耳にした経験があるだけに、“初モノ”にもかかわらずこのあたりをそつなくまとめたこのモデルの完成度の高さには、ちょっとビックリした次第。

どうやら燃費的にはメリットが薄そうな60km/hという“高速”域までをEV走行可能としたプログラミングは、「ヨーロッパの市街地の多くが50km/h規制で、そこは出来るだけ電気で走らせたかったから」との事。そんなセッティングを見ても、このモデルが単にカタログ上の成績表ばかりを気にしたのではなく、実走行の中でこれまでのエンジン車が出来なかった事にトライをしようという気概を持つ事が知れようというもの。

ハイブリッド車=エコカーという短絡思考しか持たない日本の経済紙の記者やTVクルーからみたらきっと理解不能であろう「まずは走りのパフォーマンスありき」というコンセプトも、このブランドにとっては必然であったはず。だって、「走りに我慢を強いるモデル」なんて、そのパワーユニットにいかなる種類のものを用いようともBMWの顧客が許すはずはないのだから。

■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

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