ポルシェ、ニュル24時間耐久のドライバー発表…マシンは911GT3RS

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911GT3RS
911GT3RS 全 2 枚 拡大写真

ポルシェは11日、15 - 16日にドイツで開催される「第38回ニュルブルクリンク24時間耐久レース」において、ポルシェワークスチームの「911GT3RS」に乗る全ドライバーを発表した。

すでに公表されている「ポルシェアンバサダー」兼開発トップドライバー、ワルター・ロール氏に加えて、英国『EVO』誌の特約ライター、クリス・ハリス氏など合計4名を起用する。

911GT3RSは、2009年9月のフランクフルトモーターショーでデビュー。3月のジュネーブモーターショーでデビューした「911GT3」のマイナーチェンジ車をベースに、さらにサーキット性能を研ぎ澄まさせたスパルタン仕様だ。RSとはドイツ語で「レーン・シュポルト」の意味。歴代『911』に用意されてきた伝統の軽量バージョンである。

3.8リットル水平対向6気筒エンジンは、専用チタニウムエグゾーストシステムの採用などにより、最大出力は15psプラスの450psを達成。その発生回転数は7600rpmから8500rpmへ引き上げられ、いっそう高回転志向になった。リッター当たりの最大出力は118psと、NAエンジンとしては世界トップレベルにある。

トランスミッションは、GT3よりもさらにクロースレシオ化されたショートストロークの6速MT。この6速MTを駆使して、GT3RSは0-100km/h加速4秒、最高速314km/hと、GT3を0.1秒、2km/h上回る911のNAエンジン最高峰の性能を発揮する。

足回りはGT3をベースにしながら、前後トレッドを拡大。タイヤは前245/35ZR19、後ろ325/30ZR19サイズを装着する。車高も若干ローダウン。さらに、ハード走行時にエンジンマウントを硬化させるPADM(ポルシェ・アクティブ・ドライブトレイン・マウント)と、4輪独立で減衰力を調整するPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)を、サーキット寄りのセッティングに変更している。

外観は、専用の大型カーボン製リアウイングやワイドフェンダーが特徴。アルミホイールやドアミラーをボディカラーと異なる色でコーディネートできるのも、GT3RSだけだ。室内には「RS3.8」のロゴ入りバケットシート、ロールケージ、スウェード製ステアリングホイール&シフトレバーなど、レーシングライクな装備が奢られた。

ポルシェはこの911GT3RSで、15 - 16日に行われるニュルブルクリンク24時間耐久レースに出走。ポルシェのブランド大使、そして開発ドライバーのトップを務めるワルター・ロール氏の起用が話題だ。

ワルター・ロール氏は現在63歳。WRC(世界ラリー選手権)で2度チャンピオンに輝いたほか、米国の有名ヒルクライムレース、パイクスピークで1987年、アウディ「スポーツクワトロS1」を駆り、初めて9分を切るタイムで上りきったことでも知られる。

同氏は1993年から、ポルシェ車の開発に携わっており、すべての市販車の走行テストをニュルブルクリンクで行ってきた。同氏のニュル24時間への参戦は1993年以来、17年ぶりとなる。

また、新たにドライバーに加わるクリス・ハリス氏は、英国生まれの35歳。数々の24時間耐久レースで実績を上げており、2008年のニュルブルクリンク・ロングディスタンス選手権では、911で10位完走。英国カレラカップでは、最高6位の実力だ。他に、元DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)チャンピオンのRoland Asch氏、モータリングライターのHorst von Saurma氏も、911GT3RSのステアリングを握る。

ワルター・ロール氏をはじめ、精鋭ドライバーがそろったポルシェワークスチーム。911GT3RSは今年のニュル24時間で、どんな結果を残すだろうか。

《森脇稔》

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