英ロータスとコスワースは12日、インディカーシリーズのチーム「KVレーシング・テクノロジー」と技術、広告面で提携することを発表した。
同時に3月28日に開催される第2戦セントピーターズバーグ戦から、クラシック・グリーンとイエローで塗られた往年のロータスカラーをまとったインディカーが出走することもアナウンスされた。搭乗するのは今季同チームからインディカーデビューを果たす佐藤琢磨だ。
50 - 60年代、世界のレースシーンで活躍したロータスカラーのマシン。アメリカでも1965年のインディ500でジム・クラークの38号車が優勝を果たした伝統のカラーリングだ。
ロータスカラーのレーシングカーをIRLに復活させるにあたり、ロータス社のCEOダニー・バハールは「レース活動が常にロータスを象徴するものであると同時に、多くのあらゆるモータースポーツの中でロータスはレースシーンを変革させてきました。ロータス・レーシングの名がF1に復活するのを機に、我々はインディカーにも参入することになりました。世界中の自動車ファンに情熱と熱狂をもたらすため、ロータスはふたつの世界最高峰のオープンホイール・レーシングでの戦いを再開します」とコメント。
提携を結んだKVレーシング・テクノロジーのチームオーナーであるケヴィン・カルコーヴェン&ジミー・ヴァッサーは、「佐藤琢磨がホイールを握り、インディカーに復帰するロータス-コスワースの一翼を担うことができることを嬉しく思っています。今季の我々は強いチームになりますよ」と語る。
佐藤琢磨は、「これは皆にとって素晴らしいニュースです。ロータス・ドライバーになることに興奮していますし、この新しいプロジェクトの成功を楽しみにしています」と期待のコメントを寄せた。
今回のインディカーシリーズ復帰に先立ち、先ごろ新たな協力関係について発表したロータスとコスワースは、ロータスの車両に搭載される高性能エンジンの開発でも密接なパートナーシップを構築することになる。
今週末3月14日にブラジル・サンパウロ市のストリートコースで行われるIRL2010年開幕戦では、佐藤琢磨はKVレーシングのチームカラーであるシルバーにブルーとオレンジのアクセントが入ったマシンをドライブするが、チームメイトの一人マリオ・モラエスのマシンカラーがロータスJPS(ジョン・プレーヤー・スペシャル)カラーを彷彿とさせる黒にゴールドストライプが入ったというのも、ロータスファンならずとも興味深いところだ。