クライスラーグループは3月31日、米国ユタ州モアブで開催中のJEEPブランドの一大イベント、「第44回イースタージープサファリ」において、新ブランド「モパライズド」のラムトラック2台を公開した。
モパライズド(Moparized)とは、クライスラーの純正用品のブランド名、「MOPAR」にちなんだネーミング。クライスラーは1928年、ダッジを買収し傘下に収めるが、その翌年の1929年、純正パーツを取り扱うクライスラー・モーターパーツ・コーポレーションを設立した。同社は1937年からブランド名としてMOPARを使用。現在、MOPARブランドの純正パーツは約28万点を数え、世界90か国以上で販売されている。
クライスラーが新たに立ち上げるモパライズドは、クライスラー、ジープ、ダッジカー、ダッジラムに続く、第5のブランドの位置づけ。その内容は、純正アフターパーツのMOPARを活用したカスタマイズの提案となる。
2010年のイースタージープサファリでは、モパライズドのラムブランド第1弾として、ラム『パワーワゴン』、MOPARラム『ランナー』の2台を公開。2台には、オフロード性能を引き上げるチューニングが加えられた。
ラムパワーワゴンは、1970年代の改造トラックがモチーフ。ボディカラーはブラック&ホワイトのツートンで、100mmのリフトアップ。40インチという超巨大なタイヤを組み合わせる。ロックスライドエンジニアリング社のシルガード、前後バンパーも装備。3050mmのロングホイールベースに小さなキャビンを持つレギュラーキャブという点も、異彩を放つ。
もう1台のMOPARラムランナーは、世界一過酷なオフロードレース、バハ1000のトロフィートラックをイメージ。サスペンションやシャシーは徹底強化され、前後フェンダーはグラスファイバーで軽量化。室内にはロールケージが張り巡らされる。
クライスラーグループのチーフデザイナー、マーク・アレン氏は、「顧客のすべての要望を、スピーディーにMOPARのデザインに反映させている」と語っている。