【日産 スカイライン 250GT 試乗】7速AT搭載で確実な進化…松下宏

試乗記 国産車
スカイライン 250GT
スカイライン 250GT 全 4 枚 拡大写真

日産『スカイライン』セダンは1月のマイナーチェンジで顔が少し変わったほか、2.5リットルエンジンの搭載車に7速ATが組み合わされた。これによってエコカー減税に適合している。3.7リットル車には以前から7速ATが採用されていたので、2.5リットル車のATが5速から7速に変わるのは当然といえば当然だ。

ATの段数が増えることでギア比の間隔が小さくなり、変速ショックをほとんど感じなくなった。市街地から郊外路を想定した中速域の走りでは、知らないうちに変速しているような印象だ。とても好ましい変速マナーになったといえる。

多段ATでは最高段のギア比を高くして高速クルージングでの燃費に振った設定にすることが多いが、これだと高速クルージング以外では7速や8速に入らなかったりする。でもスカイラインはそうではない。7速ギアも下のギアからのつながりの中で使われるような設定になっているので、ギア比をいっぱいに使って気持ち良く走れる。このあたりはスポーティなスカイラインの性格に合わせた設定である。

もちろん全体のギア比は5速ATに比べて広がっていて、7速には高めのギア比が設定されているから、80km/hのクルージングはわずか1500回転くらいでこなす。これが結果的に燃費の向上につながっている。また一定速でのクルージング中はとても静かだ。

スカイラインの3.7リットル車は基本的にメカニズム面の変更を受けていないが、2.5リットル車はマイナーチェンジで確実な進化を遂げたといえる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  4. ホンダ株主総会で三部社長「完全否定ではない」日産との経営統合に“未練”[新聞ウォッチ]
  5. トヨタ『プリウスPHEV』、黒が冴える「ナイトシェード」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る