【高速道路新料金】 身内からも異論「四国だけなぜ高い」

自動車 社会 政治
中谷智司参議(徳島)撮影=石田信一郎
中谷智司参議(徳島)撮影=石田信一郎 全 2 枚 拡大写真

新しい高速道路料金割引の波紋が広がっている。16日、四国ブロックから選出された民主党衆参両院の議員が揃って前原国交相に申し入れを行った。

「どのような背景で、どのような理由でこのような料金設定されたのか、ご説明いただきたい」

徳島選出の中谷智司参議が代表して口を開く。中谷氏ほか訪れた7人の議員のほかにも「四国ブロック15人全員が同じ思いだ」と、中谷氏は訴える。

本州四国連絡橋高速道路(=本四)の上限料金は、NEXCO高速道路より軽自動車で2倍、普通車で1.5倍割高な設定がなされている。本四架橋を渡り本州の高速道路を通行すると、2つの会社の通行料を負担しなければならず、上限割引を適用しても5000円(普通車)かかる。

「本四だけ料金がかわることで、一般生活者や企業のみなさん、観光をはじめとする産業界がたいへん厳しい状況になる。本四の料金は全国統一料金の中に含めるべきだ」(中谷氏)と訴えた。

高速道路の新たな料金割引で本四がNEXCOより高いのは「フェリーや公共交通に配慮したからだ」と、前原氏は説明する。NEXCOより高い料金設定にすれば、新しい割引が始まっても利用者が公共交通から自動車に乗り換えることは抑えられるだろうという配慮だ。

しかし、中谷氏ら四国選出の議員は、なぜ高速道路の利用者が公共交通の肩代わりをしなければならないのかと怒る。

「四国だけが多額の負担をしなければならないのはなぜという感情的な問題も出てきている」(高知県選出・武内則男参議)

「見直すつもりはありません」と、決意が固い前原国交相だが、身内にすら理解されにくい施策を押し通すことができるのだろうか。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  4. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る