ガスハイドレートの輸送・再ガス化、実証研究完了 世界初

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三井造船は、中国電力と共同で実施してきた天然ガスハイドレート(NGH)の製造、配送、利用設備の開発・実証研究が完了したと発表した。

実証研究では、液化天然ガス(LNG)を燃料として使用する中国電力の柳井発電所(山口県柳井市)にNGH製造試験設備を設置し、製造したNGHペレットを、ローリーなどで同社エネルギア総合研究所(広島県東広島市)、広島ガスの技術研究所(広島県安芸郡海田町)に設置した需要試験設備まで輸送・利用することでNGH陸上輸送チェーンを実証した。

NGHを製造し、需要試験設備まで輸送、再ガス化して、利用したのは世界初の試み。

天然ガスが水分子の中に包蔵された固体状のNGHは、マイナス162度の極低温で製造・輸送・貯蔵を行う液化天然ガス方式に比べて、常温付近で製造が可能。大気圧下、マイナス20度という穏やかな条件で安定する特性を持つことから、設備全体を簡便にすることが期待されている。

同社では、今回の実証研究でNGHによる天然ガス輸送の可能性が確認されたとしている。今回の実証成果を踏まえ、並行して実施しているNGH製造プラントの大型化、NGH輸送船開発などを推進することで、海外の多数の中小ガス田から需要地へ向け、クリーンな天然ガスをNGHで安全、経済的に輸送する、新しい天然ガスのサプライチェーンの実用化へ向けた開発を加速する構え。

《レスポンス編集部》

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