【新聞ウォッチ】自動車決算を総括、最悪期脱し全社が営業黒字

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豊田章男社長(09年度決算発表)
豊田章男社長(09年度決算発表) 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年5月13日付

●車8社営業黒字に(読売・1面)

●プラグインハイブリッド車、スズキが投入へ(読売・10面)

●休止中のトヨタ工場再稼働を2013年に延期(読売・10面)

●体協新会長張氏に決定、トヨタ会長、来年4月に就任(読売・23面)

●ガソリン10週連続上昇(朝日・10面)

●パナソニック、新太陽電池12年度末、生産開始へ三洋の技術活用(毎日・8面)

●マツダ会長が退任へ(毎日・8面)

●車の電子キーにご用心、国民生活センター5年間に相談46件、子供閉じ込めも(毎日・22面)

●V字回復鮮明に、東証1部上場企業、2年ぶり増益、中国頼みの綱(産経・3面)

●高速新料金6月実施先送りへ審議入りのめど立たず(産経・3面)

●「MINI」銀座から発信(産経・10面)

●社説:自動車決算、さあ、守りから攻めへ(東京・5面)

●6四半期ぶり心ヤマハ発黒字、1 - 3月期(東京・10面)

●日産、最終黒字に転換、前期423億円、中国向け好調(日経・9面)

●トヨタ米リコール訴訟、きょう初審理、長期化避けられず(日経・9面)

ひとくちコメント

日産自動車などが発表したことで大手自動車メーカーの2010年3月期連結決算が出そろった。連結決算は、本業のもうけを示す営業損益で全社が黒字を確保。純損益も6社が黒字。前期に続いて赤字だったマツダと富士重工業も赤字額は大幅に縮小した。

きょうの各紙も「自動車すべて営業黒字」(朝日)などと、1年前の「大幅赤字」の土砂降り状態から一転、業績回復が鮮明なってきたことを伝えている。東京は社説のテーマにも取り上げて「急速な業績悪化には歯止めがかかり、足元は固まった。反転攻勢に向け、エコカー開発や新興国での販売強化に取り組むときが来た」と指摘している。

しかし、気になるのは各社とも売上高が前期より減少していることだ。にもかかわらず、利益が出たのは「内なるコストダウン」を徹底的に推進した結果である。賞与のカット、残業ゼロなど固定費の低減は言うまでもなく、広告宣伝費や販売促進費なども大幅に圧縮された。利益を出すためには、ムリ、ムダ、ムラをなくし、効率を高めることが経営の基本ではあるが、これほどまでに言うは易く行なうは難し、ということもない。

今期も引き続き増益を予想しているが、下期には販促効果の呼び水となったエコカー購入補助金も打ち切られる予定で、頼みの綱の中国市場も一段と競争が激化することが予想される。回復基調を持続できるかどうかは、まさにこれからが正念場だろう。

《福田俊之》

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