浜松ホトニクスは18日、寿命を長期化した石油探査向けの高温用光電子増倍管を開発したと発表した。8月から国内外の石油探査用掘削機メーカーや関連メーカーに向けて販売する。
石油探査は、1回の掘削コストが通常数1000万円必要で、長時間の使用やより深い高温地層の掘削が可能な光電子増倍管が求められてきた。今回開発した製品は、地下約5000mの温度175度で従来製品と比べて寿命を従来製品の約8倍となる3000時間に伸ばした。また、地下約5700m、200度の使用でも従来製品の約6倍の1000時間を達成する。
さらに従来製品と同様、高温で衝撃や振動のある厳しい使用環境でも雑音の少ない光電面材料を活用して電極構造も熱膨張や振動を考慮した設計になっている。
価格は80万円で初年度4000万円の売上げを目指す。
同社では、より深く、より高温に耐えられる検出器を開発し、石油開発をサポートしていくとしている。