ホンダは、研究開発子会社の本田技術研究所の技術者が自動車技術会の「第60回自動車技術会賞」で「浅原賞学術奨励賞」「論文賞」を受賞したと発表した。授賞式は、5月20日にパシフィコ横浜で行われた。
浅原賞学術奨励賞は、自動車技術に関する優秀な論文を発表した将来性のある新進の個人会員に贈る。論文賞は、自動車技術に関係ある優れた論文を発表した個人会員とその共著者に贈られる。
浅原賞学術奨励賞は、本田技術研究所の村田豊氏による「尿素SCRシステムのNOx浄化率向上に関する研究」に贈られた。
エンジン始動時など、排気温度が低温でNOx浄化率を高めることは困難だったが、SCR触媒内でのNOx還元反応メカニズムを明確化した上で、触媒に吸着させるNH3量に着目した尿素水の噴射制御論理を開発した。これにより、市街地走行を想定した低排気温条件でのNOx浄化率向上が可能となった。
また、論文賞では本田技術研究所のエンジニアがまとめた「車対車の側面衝突時におけるコンパティビリティ性能に関する研究」と「EPS用1条ウォームギヤのかみ合いトルク変動低減に関する一考察」がそれぞれ受賞した。