スバル レガシィ 2.5GT tS…セオリーを覆すことで生まれたコンセプト

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レガシィ 2.5GT tS
レガシィ 2.5GT tS 全 6 枚 拡大写真

スバルテクニカインターナショナル(STI)は25日より、スバル『レガシィ』のコンプリートカー「2.5GT tS」を発売する。いわゆる「チューニングカーの王道」ではなく「強靭でしなやかな走り」を目指したというtS。このコンセプトの実現には、それまで作り上げて来たあらゆる前提条件を覆すことが求められたという。

車体技術部シャシー設計課の井上郁朗氏は「STIコンプリートカーに求められる走り=速さを追求していくことで、どんどん硬くなって行くクルマの足回りに危機感を感じていました。このままではいずれ先細りになってしまう、スポーツカーの楽しさは速さだけではないのではないか、と感じていました」と語る。

転機となったのは2006年。スバルで長年テストドライバーを務めた辰己英治氏がSTIの車両実験部部長に赴任して以来、STIのクルマ造りは「日常で楽しめるスポーツ」に焦点が当てられることとなった。「我々も、そしてお客様も、最初はこれまでとのギャップを感じたと思います。しかし、これでさらに良いクルマが出来ると確信していましたし、結果、今では多くのお客様にも変わらず支持して頂いています」(井上氏)そうして生まれた最新モデルが「レガシィ 2.5GT tS」だ。

日常のあらゆる場面で「気持ちいい走り」を実現するためには、様々な路面状況の中でも安定したグリップ走行ができることが最重要課題となった。井上氏は「大切なのは“初期応答性”」だと語る。

ステアリングを切れば気持ちよくフロントが入る、リアの挙動がしっかりとこれを受け止める。至極当たり前のようだが、これを実現するにあたり、これまでのセオリーを打ち破り、サスペンションのトー変化やアルミホイールの剛性など、カタログに書かれていない所まで、ミリ単位での新たなチャレンジが幾度となく繰り返されて来たのだと言う。『R205』の折り込みアイテムをレガシィ向けに落とし込んだというtS。結果、フロントにはドロースティフナー、リアにはフレキシブルサポートリアを新開発、シャシーにトータルチューニングを施す事で、無駄な動きをなくし日常の中で意のままに操れる楽しさを感じることができるクルマを造り上げた。

井上氏はtSの仕上がりについて、「雪道でも高速道でもサーキットでも、いつでも確かな接地感を感じて頂けると思います。長距離ドライブしても楽しく、疲れを感じることはないでしょう。これまでのスバルファン、STIファンだけでなく、より多くの方にアピールできるクルマに仕上がっていると思います」と自信をのぞかせた。

《宮崎壮人》

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