[BASFカラートレンド予測]今年のテーマは“Be”

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BASFコーティングスジャパンは24日、アジアパシフィック地域での2010年自動車カラートレンド予測を発表した。自動車の開発スパンは長く、今から2〜3年後の製品化を想定してのトレンド予測とカラー提案である。

同社は、「ザ・ケミカル・カンパニー」を標榜するBASFの100%出資の子会社で2005年4月に設立された。代表取締役社長島崎アレハンドロ氏は「自動車塗料において世界で唯一三大市場(欧州、アメリカ、日本)に自前のカラーデザインセンターを持つ塗料メーカーであり、これはどんな競合他社にも負けない強みであると考えます」という。

BASFコーティングスジャパンは毎年カラー開発をする際にトレンドを分析し大きなテーマを決めている。そして、今年の開発テーマは“Be”とした。

カラーデザインセンターアジア・パシフィックグループマネージャーチーフデザイナーの松原千春さんは、「これは動詞のBeなので、少しアクティブな印象を持ってもらえると思います」という。「Beは“〜であれ”という使い方もあるのでそういう意味も込めています」と話す。

その理由について「社会的、経済的にも低迷する中で困難な状況が続いているものの、少しずつ生活者の行動に前向きな傾向が見られるようになったと分析しました。モノづくりをする立場としてそういった行動を応援できるようなメッセージも込めています」と語る。

そして “Be”という大きなテーマのもとに4つの小テーマを設けた。その4つとは、“Be Sympathetic” “Be Eternal” “Be Passionate” “Be Edgy”。

“Be Sympathetic”は共感的であれというメッセージで、ブルーやグリーンの色域が中心。“Be Eternal”は永遠であれという意味でシルバー、ホワイト、グレー、ブラックなどのニュートラルカラーが中心。そして、“Be Passionate”は情熱的であれということで、明るく鮮やかな力強い印象のカラーグループ。最後に“Be Edgy”は個性的であれと意訳し、レザー調のカッパーや古色を帯びたブラウン、スモーキーグリーンなど個性あふれるエクストリームカラーのグループだという。

また、同社の欧州や北米でのカラートレンドでは、「欧州は“RAUSCHEN”とあえてドイツ語のテーマとし、『激流』というように力強く動いているような意味を持たせたり、北米では“MOVING”とし、まさに動き出す時としています」という。

「テーマの表現は異なるが(日本と)背景には同じ傾向があることが分かりました」

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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