フォルクスワーゲンは6日、インド・ニューデリーにおいて、新型『ヴェント』を初公開した。『ポロ』をベースに開発した4ドアセダンである。
初代ヴェントは1992年、3代目『ゴルフ』のセダンバージョンとして誕生。1998年、後継車の『ボーラ』が登場し、欧州での生産を終了した。しかし、ヴェントのネーミング自体は、現行『ジェッタ』の一部海外市場向けの車名として、存続している。
インド向けの新型ヴェントは、これとは異なり、現行ポロがベース。ホイールベースは、ポロに対して82mm延長され、後席の居住性が引き上げられた。フォルクスワーゲンは今年6月、ロシアで『ポロサルーン』を発表したが、新型ヴェントはこれと基本的に共通だ。
エンジンはガソリンとディーゼルを用意。どちらも1.6リットル直列4気筒で、最大出力は105psを発生する。新型には複数のグレードを用意。最上級の「ハイライン」の場合、ABS、デュアルエアバッグ、盗難防止装置、MP3プレーヤー、オートエアコン、マルチインフォメーションディスプレイなど、装備は充実している。
新型ヴェントは、2009年に稼働したフォルクスワーゲンのインド・マハラシュトラ州チャカン工場で、年間11万台を生産。すでに同工場では、ポロとシュコダ『ファビア』を生産中だ。新型はインド国内約45のディーラーを通じて、今秋から販売される。
フォルクスワーゲングループ(アウディとシュコダを含む)の今年上半期(1~6月)インド新車販売は、前年同期比100%増の1万6900台と好調。同社のウルリッヒ・ハッケンバーグ取締役は、「新型ヴェントはインド市場のニーズに合わせて開発。セグメントリーダーになる商品力を持つ」とアピールしている。