参議院選挙後に、新しい当選議員を待っているのは、今年7月に開館したばかりの参議院の新議員会館だ。
総工費約600億円。地上7階建てから12階建てと高層化し、議員事務室面積は40平方mから100平方mと2倍以上に拡がった。
議員のオフィスとなる議員会館には、議員や秘書、訪れる支援者や行政関係者のために福利厚生業者が入っている。1963年設立の旧議員会館には、家族経営の店が多かったが、新しい会館には大手の新規参入がめざましい。
誰もが知っていそうなその名前を挙げると、コンビニ「セブンイレブン」、喫茶「タリーズコーヒー」、マッサージ「てもみん」、美容室「山野愛子美容室」などだ。
新議員会館では衆参両院の議員会館で営業を拡大したレストラン「レストラン・モア」、寿司「初花」は、旧会館から継続する。
写真「フォトスタジオWEST」は、支援者として国会を訪れた見学者などの記念撮影に、生花「国会花苑」や紳士服「ジャンニーノ」は慶弔の付き合いが欠かせない議員活動ならでは。
来館者のための土産物店は、新会館では消えた。土産物店には、歴代首相の名前が入った湯飲みや扇子、国会手帳、参議院の名前入りボールペンなどが並んでいた。首相のお菓子を置いていた場所でもある。そんな物見遊山な会館は影を潜めた。