トヨタ自動車は11日、6月からイランへの完成車の輸出を停止していることを明らかにした。
これは、国際情勢への配慮と見られる。イランの核開発を巡り、国連や米国が制裁強化に動き出している中、トヨタがイランへの輸出を続ければ、主力市場の米国での販売に影響が出るとの判断があったようだ。
イランでは、悪路走破性に優れるトヨタ車の人気は高い。『ランドクルーザー』など、SUVのイランへの輸出台数は、ここ数年では2008年の約4000台がピーク。今年1〜5月では、222台を輸出している。
トヨタによると、輸出の停止は無期限という。輸出再開は、国際情勢を注視しながら検討するとしている。