【日産 マーチ 試乗】どう受け入れられるか、ちょっと心配…青山尚暉

試乗記 国産車
マーチ
マーチ 全 6 枚 拡大写真

新型『マーチ』はタイ生産車である。しかし驚くことはない。かつて品質にまったく問題なかった、オペルからスバルにOEM供給されたミニバンの『トラヴィック』や『フィット』のセダン版の『アリア』だってあったわけだから。

【画像全6枚】

中国製ユニクロの縫製品質を見ても、アジアだからどうこうというのはもはやナンセンス。しかーし、生産国がどこであれ、新型マーチはこの時代を生き抜くため安く造ることが前提にある。ボディパネルの隙間やインパネ表皮の質感やパーツとパーツのつなぎ目の見栄えなど、そこかしこに「日本製」の緻密さ、高品質感は、ない。神経質な人にはちょっと、かもなぁ。

エンジンは新開発のバランサー付き3気筒、1.2リットルでCVTとの組み合わせ。流行りのアイドルストップ(市街地走行のみ有効)まで付いてくる。で、走ってみると悪くない。出足からしっかりトルクが出て遅くないし、乗り心地もエコタイヤ特有の硬さやロードノイズの大きさ、ハードコーナリング時のねじれ感こそ気になるものの、直進してる限りしっかりしててフツーの人がフツーに使うぶんには「だからどうした」だ。むしろ女性や運転初心者でも戸惑いなく運転できる抜群の扱いやすさやアイドルストップの自然な作動や、クラス最良の26.0km/リットルのモード燃費、実燃費の良さに注目すべきですね。

室内はまっとうな新パッケージ&ルーフデザインによってクラスベストな頭上空間が確保される。ただ、後席膝回りスペースは狭い。いままで国産コンパクトカーでもっとも狭かった『デミオ』よりまだ狭い(フィットの半分以下)。でも、めったに後席に人が乗らない、はじめて買ったクルマ…ならそんなことも気にならないだろう。

もっとも、タイ製だから激安、でもない。99万9600円〜に惑わされちゃいけない。買うべきアイドリングストップ付きの「12X」だとフィットの「1.3G」(24.0km/リットル)より高い。
 
生産拠点をタイにして世界戦略車として大きな勝負に出た決断には拍手を送りたい。でも、その品質感がこれまでの日産車、国産車に慣れたユーザーにどう映り、どう響くか、ちょっと心配ではある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★
オススメ度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
東京都出身。自動車専門誌編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌、一般誌、ウェブサイトなどに寄稿。試乗記、購入ガイドなどの執筆のほか、コンパニオンアニマルとしての愛犬と楽しむ快適自動車生活を各方面で提言中。

《青山尚暉》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱 デリカD:5 販売好調の裏で、次期型『D:6』の開発着々…最終デザインをプレビュー
  2. 『WR125R』はオフロードへの入門バイクか、それとも「断崖絶壁」か? ヤマハに伝えたい「切なる願い」
  3. 上信越道、佐久IC~碓氷軽井沢IC間で終日車線規制…3月2日から
  4. トヨタ『ヤリス』に6速MTを新設定、新色は「マスタード」…3月2日発売
  5. ヤマハが“SUV風”新型eバイク発売!「大人な感じ」「めちゃくちゃ欲しい…」とSNSで話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る