メルセデスベンツ日本は12日より、2人乗りシティコミューター『スマートフォーツー』の電気自動車(EV)を導入し、実証試験を開始したことを発表した。
使用されるEVは、米国テスラモーターズが開発したリチウムイオンバッテリーを搭載。エネルギー容量は16.5kWhで、航続距離は135km(ヨーロッパ測定値)を実現する。また、充電中にエアコンを作動させることで、乗車前に快適な車内温度にすることができる「プレクール」機能も搭載する。
今回の試験では、日本特有の気候や道路条件下での走行データを収集・検証し、2012年以降に予定している市販化に向け備える。
同日、表参道ヒルズ(東京・渋谷)でおこなわれた発表イベントでニコラス・スピークス社長は、「技術面については既に欧州などでの試験で実証済み。日本では、新たな顧客、新たなニーズを見極めることが最大の目的だ」と述べ、マーケットの要望次第では1000〜1500台規模での導入も考えていることを明らかにした。
日本での試験は3台からスタートし、2011年以降は10台以上の規模に拡大する予定。一般ユーザーからの参加も予定しており、3か月間無料でEVを提供し体験レポートを実施する。詳細は10月後半に改めて発表されるという。
メルセデスベンツは、シティコミューターとしてのEV普及を目指している。同社広報は、「元々シティコミューターとして生まれたスマートとEVは最高の組み合わせ。低炭素かつ楽しい、新たなライフスタイルを提案できるのでは」と語る。