衝突安全性能を高精度評価---試験装置を住友金属が開発

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住友金属工業は、より精度の高い自動車の衝突安全性能を評価するための試験を行うことができる落錘試験装置を開発した。

落錘試験装置を使って自動車の安全性を高めるためのデータを蓄積し、技術開発する。

落錘試験機は、錘体(おもり)を落下させて試験体を実際に潰し、衝突エネルギーを吸収する性能やメカニズムを評価する装置。一般的な衝突試験と比べて、衝突の強さや角度をより正確にコントロール可能な試験方法。

これまでの落錘試験法では、試験塔上部からワイヤーでつり下げた電磁石でおもりの上げ・落下させていたが、電磁石が振り子のように揺れ、錘体の発射姿勢に課題があった。

今回、1号機の電磁石部を改良、錘体の発射姿勢の精度を高めた。試験塔上部から伸びるワイヤーは、電磁石ではなく錘体吊上げ台車に接続、この台車の下に電磁石をつないだ。試験塔側壁に新たな高精度ガイドレールをつくり、錘体吊上げ台車の姿勢を制御した。これによって電磁石と錘体の姿勢が安定し、正確に試験体に当てられるようになる。

また、試験体を必要角度傾けて設置するか、錘体の下面を必要角度傾斜した形状にすれば、試験体に一定の角度で荷重を加える試験を高精度で実施できる。

同社では今後、高精度化した装置で試験評価して、設計上の課題を明確にしていく。

《レスポンス編集部》

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