【ホンダ フリードスパイク 試乗】荷室アレンジを工夫する前にすべきことがある…松下宏

試乗記 国産車
フリードスパイク
フリードスパイク 全 6 枚 拡大写真

『モビリオ』から『フリード』に変わったとき、5人乗り仕様のフレックスが登場したので『スパイク』はなくなったのかと思ったら、なんと改めて登場してきた。

フレックスではまかなえないスパイクならではの世界があったということだ。特に車内で寝られる広さが欲しいというニーズに対応し、ホンダとしても急遽開発を進めることになったらしい。

モビリオ時代に比べると標準車とスパイクとの外観上の違いは控えめ。モビリオ時代にはもっとアクティブなイメージがあったのでやや物足りない部分があるが、取り敢えず標準車とはフロント回り、リヤクォーター部分に違いが設けられている。

それ以上に違ったのは中身で、2列目シートから後ろの部分が大きく変わった。シートの位置を動かしてゆったり座れるようにしたほか、ワンタッチでダイブダウンしてフラットな床面を作れるようにした。反転フロアボードによってラゲッジスペースの使い勝手を高めたことなどが特徴だ。

アウトドアレジャーを楽しむためにクルマを使って出かけるような積極的なユーザーに適した仕様であると同時に、長さ2mのラゲッジスペースは大人が寝られるだけに広さとなった。

走りに関しては、基本的にフリードフレックスと変わらない。というか、厳密には微妙に変更された部分もあるようなのだが、乗って分かるような違いではなかった。

問題は2列目シートの中央席。今年は発売されるクルマで、3点式シートベルトやヘッドレストが装備されていないのは珍しい。アレンジの工夫をする前に、きちんとした安全仕様を備えて欲しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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