エベレストでも高度の誤差1m以内---STマイクロエレクトロニクスの気圧センサ

自動車 ビジネス 企業動向
LPS001WP
LPS001WP 全 1 枚 拡大写真

STマイクロエレクトロニクスは、自動車やスマートフォンなどの携帯型機器に採用することでエベレストの頂上でも1m以内の精度で高度を特定できるマイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(MEMS)気圧センサを発表した。

新開発センサ『LPS001WP』は、革新的な技術を使用したシリコン製の小型気圧センサ。気圧測定の分解能力が高く、気象観測所や自動車、産業用アプリケーションのほか、スマートフォン、スポーツウォッチ、携帯型機器に適した小型で薄型のパッケージに実装される。

センサが機能する気圧範囲は300~1100mbar(ミリバール)で、標高マイナス750~9000mまでの気圧に対応する。また、圧力の分解能は0.065mbar(ミリバール)で、80cmの高度差に相当する。

同社独自の圧力センサをモノリシック・シリコン・チップ上に形成する技術「VENSENS」で製造する。この製造技術では、一般的な気圧センサの製造に必要なガラスとシリコンといったウエハ間の接合が不要で、信頼性の向上が図れる。

また、高さ方向と気圧の両パラメータが制御された空洞部分をシリコンに製造、その上に形成されるシリコンの薄膜部分によって圧力を検知する。この膜は、従来のシリコン・マイクロマシニングによる膜に比べて面積が小さくできる。構造上組み込まれている機械式ストッパによって破壊から保護する。

膜には、外部の圧力変化に応じて電気抵抗が変化するピエゾ抵抗素子を含む。抵抗値の変化は検出後に温度補正し、機器のホスト・プロセッサから業界標準のI2CまたはSPI通信プロトコルを通して読み込めるデジタル値に変換される。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
  3. コンセプトカーはいっさいナシ!前回とは180度違う、日産の展示から見えた「リアルへの追求」とは…ジャパンモビリティショー2025
  4. 自動車業界の“夢と現実” 日産、今期2750億円営業赤字見通し、トヨタは42車種128万台リコール[新聞ウォッチ]
  5. スバル製スーパーカー登場!「パフォーマンスE STIコンセプト」に盛り込まれた新技術と、伝統への敬意…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る