大日本印刷と子会社のDNPアイディーシステムは、IC運転免許証のデータを読み取り、そのカードの真贋判定を行うシステム「本人確認用運転免許証読取システム」の本格販売を開始した。
システムは、複数の自治体で、住民基本台帳カード(住基カード)交付時に偽変造運転免許証の不正使用防止対策として採用されているもので、運転免許証が身分確認に広く利用されていることから一般向けに販売する。
システム用の読取機は、縦180×横160×高さ95(mm)で、受付カウンターなどの狭い場所にも設置可能。システムの専用アプリケーションソフトがインストールされたパソコンと暗証番号入力用のテンキーと接続し、その場でIC運転免許証の真贋判定を行うことができる。
読取機に運転免許証を挿入すると、運転免許証にICが搭載されているかどうかを自動的に判別する。専用アプリケーションソフトの使用により、暗証番号を入力することで、ICチップに記録された情報をパソコン画面に表示できるため、運転免許証の券面情報と記録情報の照合による本人確認が容易に行える。
IC運転免許証の暗証番号を忘れてしまった場合や、ICが搭載されていない旧来の運転免許証の場合、券面の物理的な特徴に着目し、独自のアルゴリズムによって判定、高精度で信頼性の高い真贋を実現したとしている。
同社ではシステムを全国で販売する計画で、2012年までに売上げ2億円を目指す。