【スズキ MRワゴン 新型発表】JFEスチールの高張力冷延鋼板を採用…1.1kg軽量化

自動車 ビジネス 企業動向
440MPa級高張力冷延鋼板がMRワゴンの自動車ドアパネルに採用
440MPa級高張力冷延鋼板がMRワゴンの自動車ドアパネルに採用 全 4 枚 拡大写真

JFEスチールは、自動車外板パネル向けに開発した440MPa級高張力冷延鋼板「ユニハイテン」がスズキの新型『MRワゴン』に採用されたと発表した。

440MPa級高張力冷延鋼板が自動車のドアパネルに採用されるのは国内で初めて。

低燃費化するため、自動車の軽量化が求められているが、外板パネル部品を軽量化するためには「くぼみ」のような永久変形を防ぐ強度とプレス成形時に発生する局所的なゆがみの抑制の両立が求められる。

今回採用された高張力鋼板のユニハイテンは、一般的な鋼材の一つである軟鋼と同じ組織の中に硬質な微細組織を均一に分散させることで、従来自動車用外板に広く用いられている340MPa級鋼板よりも強度の高い440MPa級の引張強さを実現した。

鋼板の製造段階では引張強さ(鋼板が変形する時に示す最高強度)を強化しながら降伏強さ(鋼板が永久変形(塑性変形)を開始する強度)の上昇を抑制することで、パネル部品のプレス成形時に均一かつ広範囲での変形が可能となり、高張力鋼板の適用の際に課題だったプレス成形時の耐面ひずみ性を向上した。これにより、鋼板のハイテン化に伴う成形パネル部品の面品質の確保が容易になった。

さらに、プレス加工による加工硬化と、その後の塗装焼付け工程での鋼板温度上昇に伴って得られる焼付け硬化によるパネルの降伏強さの上昇量を、従来の340MPa級BH鋼板に比べ50MPa以上向上することで、パネル部品の耐デント性を大幅に改善、外板パネルの軽量化を可能にした。

新型MRワゴンのドアパネルにユニハイテンが採用され、この部位だけで1.1kgの軽量化を実現した。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  4. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  5. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る