三菱商事は、同社が26.18%出資するカナダ最大の鉄鉱石ペレット生産会社IOC(アイアンOREカンパニー)が、ペレットの原料となる鉄鉱石精鉱(コンセントレート)の生産能力を年産2200万tから2330万tに拡張すると発表した。
生産能力の増強計画は、2008年に一旦着手したものの、同年秋の世界的な金融危機の影響で一時中断していたもので、今回計画の再開を決定した。総額約2億8900万カナダドル(約240億円)を投資して、磁鉄鉱のスパイラル選鉱プロセスを増設する。採掘機材のほか機関車・輸送用貨車も追加導入する。
生産能力増強は、2012年末の完工を目指す。
IOCは鉱山内のコンベア輸送システムの導入などで生産能力を現行の1800万tから2200万tに拡張する「コンセントレート拡張計画第1フェーズ」に2010年5月から着手、2011年末に完工する予定。
今回再開を決定したコンセントレート拡張計画第2フェーズは、IOCとして将来的に生産能力を2600万tに増強するための重要な礎となる。