気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年2月16日付
●三菱自が家庭充電HV、12年度発売、1リットル当たり50キロ(読売・1面)
●日本郵便赤字135億円拡大、3月期見通し、ゆうパック遅配で顧客減(読売・8面)
●高速無料化見直し、近く有識者で協議(読売・8面)
●高速道無料化で事故急増、交通量増加が影響(読売・36面)
●社説:高速道値下げ:これでは「使い逃げ」だ(朝日・3面)
●日産、軽でOEM策、投資、戦略車に集中(朝日・12面)
●GM,大盤振る舞い、過去最高のボーナス、労働者に33万円以上(朝日・12面)
●不適切取引でホンダ子会社社長辞任(産経・10面)
●談話室:トヨタ車「安全」に一安心(産経・19面)
●高速新料金案 ETCなし上限2000円、平日、休日とも(東京・3面)
●ヤマハ発動機、183億円黒字転換、12月期決算(東京・8面)
●トヨタ・ダイハツ、アジアで低価格小型車、インドネシアに新工場、80〜90万円で販売(日経・1面)
●車部品35社、純利益1%増、10〜12月合計(日経・15面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車がグループのダイハツ工業と組んでインドネシアでアジア向けの低価格小型車の生産に乗り出すという。きょうの日経が1面トップで報じている。記事によると、ダイハツ工業が200億円前後を投じてインドネシアに新工場を建設、2013年にも排気量1000cc前後の小型車を生産し、トヨタ、ダイハツの2つのブランドで販売するとしている。
先週10日にも、日経が「ロシア極東のウラジオストクで2012年にも乗用車の生産を始める」と取り上げたばかり。米運輸長官の手のひらを返したような「安全宣言」で、米国で大騒ぎしていた電子制御システムの急加速問題の疑惑が晴れた直後の報道であった。
ロシア極東ではトヨタが自動車部品を日本から輸出し、三井物産とロシア自動車メーカー大手が現地に設立する合弁会社が組み立てる見込みで、生産規模は年数万台、車種はスポーツ用多目的車(SUV)などを検討しているという。
トヨタ側からの公式発表はないものの、わずか1週間足らずでロシアもインドネシアも成長が期待される新興国市場での生産拠点を拡充するニュースは、「欠陥疑惑」がくすぶり続けてから耐え抜いてきた「守りの姿勢」から「攻めの経営」に転じることを内外にアピールするには効果絶大といえるだろう。