気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年3月17日付
●警視庁放水車投入へ、福島第一・4号機、放射能漏出を防ぐ(読売・1面)
●救助物資の輸送困難、経団連会長、高速通行の改善要望(読売・1面)
●政府無策の6日、緊急本部具体案示せず(読売・4面)
●物流網目詰まり、車も燃料も足らず、トラック業界苦悩,運べぬガソリン(読売・5面)
●海外メディア一部撤退、「日本は大丈夫」の声も(読売・9面)
●「円高・株安」長期化か、投機的動きも(読売・11面)
●生産停止長期化も、トヨタ、海外で操業短縮(朝日・9面)
●円急伸80円突破(毎日・1面)
●一時金アップ目立つ、自動車・電機、富士重も満額回答(毎日・9面)
●死者不明1万2900人超す(産経・1面)
●「苦難の日々分かち合って」天皇陛下がメッセージ(産経・1面)
●瀬戸際のヘリ注水、上空は250ミリシーベルト、危険な任務(産経・2面)
●計画停電、全グループ:1000万世帯(東京・20面)
●電力確保へ緊急対策、政府、火力復旧急ぐ(日経・1面)
●ガソリン店頭価格、2年4カ月ぶり高値(日経・9面)
ひとくちコメント
東日本大震災の被害を受け、16日のニューヨーク外国為替市場で円相場が一時1ドル=76円台前半まで急伸し、1995年4月に付けた最高値(79円75銭)を16年ぶりに更新した。
きょうの各紙の朝刊も「円急伸80円突破」(毎日)と報じていたが、深夜まで80円台後半で推移していた円相場は日本時間の早朝に急伸、一気に79円台に突入。いったんは80円台に戻したが、最高値を更新すると円買い・ドル売りの動きが加速し、76円25銭まで買われた。
「欧州連合(EU)欧州委員会のエッチンガー委員(エネルギー担当相)が福島原発の事故について『事実上、制御不能』と述べたことも円買い・ドル売りに拍車をかけた」(日経)との見方が強い。
「政府無策の6日、緊急本部具体案示せず」(読売)などと、福島原子力発電所のトラブルが収束されていないことが円買い・ドル売りの最大の原因とみられるが、それにしても、「燃料なしトラック動けず」(朝日)などと、「ガソリン・灯油」や「情報」不足の被災地からは悲痛の声があがっている。無策の緊急対策本部を批判をすることは容易いことだが、私たちもその足を引っ張ってはいないのかと改めて問いたい。
営業中の都内のガソリンスタンドでも、給油のために長蛇の列が出来ているが、ドライバーの中には不要不急の人もいるはずだろう。スーパーでも、カップ麺などを大量に買い占めている主婦たちをみていると、憤りを感じる。非常事態とはいえ、過剰反応をせずに、節度ある行動を願いたいものである。