【新聞ウォッチ】大津波で流された車両の処分はどうする?

モータースポーツ/エンタメ 出版物
被災した筆者知人が撮影
被災した筆者知人が撮影 全 2 枚 拡大写真
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年3月22日付

●2号機通電作業中断、3号機から煙、待避、福島第一原発、5号機外部電源に(読売・1面)

●ホウレンソウ、カキナなど、出荷制限4県に指示、政府、福島・茨城・栃木・群馬(読売・1面)

●みずほ銀復旧ず込み、振り込みきょう正午まで停止(読売・1面)

●石油各社復旧が本格化、巨大地震精製能力、需要上回る(読売・11面)

●トヨタ生産停止23日まで延長へ(読売・11面)

●津波被害の車、一定期間保管後に処分、政府方針、ナンバーなど公表(読売・31面)

●計画停電今夏・冬も、東電、2つの火力発電所損壊(朝日・1面)

●首相、被災地視察を中止「現場に行きたい」けど(朝日・5面)

●東北道、大型車は全線開通、きょうから許可不要、一般車は規制継続(朝日・30面)

●来春、主要企業100社、新卒採用27社「増やす」(毎日・12面)

●簡易水道から基準値3倍ヨウ素、福島・飯舘(産経・23面)

●東国原氏が出馬、都知事選、きょう正式表明(東京・1面)

●部品・素材、世界供給へ生産再編、全工場活用、被災分補う(日経・1面)

●首都圏、製油所相次ぎ再稼働、ガソリン不足解消へ(日経・3面)

●群馬で部品生産再開へ、富士重、完成車はなお未定(日経・9面)

●トヨタ、被災地に車40台提供(日経・9面)


ひとくちコメント

東日本大震災が発生した直後、農業事情に詳しい知人から「首都圏でも農作物が手に入らなくなるかもしれない」とのメールが届いた。数日後、知人との会話で明らかになったことはその時は大津波で多くの田畑が浸水した悲惨な光景を見たからで、被災した東京電力の福島第一原発から放射性物質が放出されるということまでは考慮していなかったそうだ。

それが、政府は原乳とともに、福島県など4県で生産されたホウレンソウとカキナについて、異例の出荷停止に踏み切った。「対象の品目と地域を明確にすることで、対象外の農産品に対する風評被害の拡大を抑える狙いがあり、急きょ規制値を暫定的に設けるなどの『政治決断』で対応を急いだ」(毎日)とみられる。

一方で、福島第一原発近くの海水を分析した結果、水中濃度限度の126.7倍にあたる放射性ヨウ素と、24.8倍にあたる放射性セシウムも検出されたという。畜産、農作物の次は海産物への汚染が懸念される。

それはともかく、大津波でがれきとともに多くのマイカーなどが流されて放置された自動車が被災地に散乱しているが、政府は「自治体が車を公有地に移動して一定期間保管し、所有者の特定を進めた上で、処分を容認することを決めた」という。

きょうの読売などが取り上げている。津波により流された自動車は、廃車処分した場合は、自動車重量税が還付され、地震や津波を担保する内容の車両保険の加入者には保険金が支払われる。財産権があるため、一般のゴミのように廃棄物として勝手に処分することもできない。

このため、国は特例として、自治体が車を公有地などに移動して、一定期間保管することを容認。車両のナンバープレートなどを公表して所有者の特定を進め、見つからない場合は、自治体が廃棄することも認めるとしている。津波被害の車両の処分法を例に上げても、被災地では復興に向けて多くの難題が山積しているようだ。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ポルシェ『911ターボS』新型、史上最強の711馬力ハイブリッド搭載..3635万円から
  2. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  3. 鉱山の坑道でバイク走行イベント、過疎地域を活性化 11月1~3日に開催
  4. ダイビングで拾ったゴミとMITSUBISHIトライトンで見つけた新しい相棒関係PR
  5. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る