【高速道路新料金】東北地方「全車種無料化」の実現は?

自動車 社会 行政
池口修次国土交通副大臣(1日・参議院議員会館)
池口修次国土交通副大臣(1日・参議院議員会館) 全 1 枚 拡大写真

東北地方大震災の被災者支援と被災地の復興のために東北地方の高速道路無料化が1日に発表された。そこで公表された無料開放案は、被災者、中型車以上、全車種と、対象三段構えで拡大していく方法。

その最終ステップ「東北地方の全車種無料化」では、被災で疲弊する東北地方に観光客を呼び込み、復興支援につなげることになっている。8月以降に2次補正で予算を確保して、約1年間にわたって実施するはずだった。

20日からは被災者や中型車以上のトラック・バスの無料解放を先行して実施する。その期間を被災者向けは1年間としたが、中型車以上の車両は当面8月までとした。8月までとしたのは、中型車以上の無料開放を全車種無料化につなげたいという思いがあったからだ。

国土交通省には、システムの更改をこの時期までに終え、ETCによる無料開放に切り替え、被災者以外の無料化は東北地方に限定し、その代わり対象車種を全車種に広げるはずだった。

ただ、実現には財源の確保が必要だ。同省の試算では1200億円を要し、もともと財務省が難色を示していた。

「相当の財源が必要で、めどはたっていない。国交省としては2次補正でぜひ財源を確保させていただきたい」(池口修次副大臣)

ところが、同夕に、自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が「菅内閣不信任決議案」を衆議院に提出したことにより、さらに視界不良に陥った。

被災者や中型車以上の無料化は「大臣が決めるとできる話」と池口氏は話したが、この実施にも不透明さがつきまとう。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  4. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  5. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る