[ヴィラデステ11]クラシックカーとコンセプトカーの競演

自動車 ニューモデル モーターショー
ヴィラ・デステ遠景
ヴィラ・デステ遠景 全 12 枚 拡大写真

去る5月21日から22日にかけて、イタリアはミラノから北へ車で1時間ほどのところにあるコモ湖のほとりで、今年も「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ 2011」が開催された。21日はヴィラ・デステでの非公開のコンクール、22日は場所をヴィラ・エルバに移し、一般公開となる。

コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステは、アメリカの有名なゴルフコース、ペブルビーチの18番ホールで8月に開催される「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」と双璧を成すコンクール・デレガンスで、1929年に初めて当地で開催された。当初は最新のクルマと女性のモードのコンクールであったものが、徐々にクルマにシフト、そして現在ではクラシックカーの競演となったのである。

昨年までは4月下旬に開催されていたが今年は約1か月遅くなった。その理由として主催者は、上海などのモーターショーと重なることを防ぐためだという。他では見られないこのコンクールの特徴として、プロトタイプ&コンセプトカーのカテゴリーがあるからなのだ。事実、昨年の出展は5台であったものが、今年は、インフィニティ『エセレア』など9台が出品された。

今回も審査委員長は、現在フィアットグループのデザインのトップで、かつてピニンファリーナのデザイナーでもあったロレンツォ・ラマチョッティが務め、そして、オペルの元エグゼクティブチーフデザイナーであった児玉英雄さんら7人の審査員が1台1台丁寧に審査をした。

今年のベスト・オブ・ショーは、アルファロメオ『33ストラダーレ』(1968)が選ばれた。翌日のヴィラ・エルバでの一般来場者による人気投票でも同車が受賞。ヴィラ・デステの来場者(つまりは関係者やエントラントなど)が投票して選ぶコッパ・ドーロは同じくアルファロメオの『6C2500SS』(1942)に決定した。また、プロトタイプ&コンセプトカー部門での受賞はアストンマーチン『V12ザガート』であった。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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