【日産 リーフNISMO RC】EVレーシングカーの開発コンセプトは?

エコカー EV
「EVのドライビングプレジャーを訴求する」をコンセプトとしたリーフ NISMO RC
「EVのドライビングプレジャーを訴求する」をコンセプトとしたリーフ NISMO RC 全 12 枚 拡大写真

今年のルマン24時間レースでデモ走行を行う『リーフNISMO RC』は、EVである『リーフ』をベースにNISMOがGTカーのノウハウをつぎ込んだマシンである。その開発コンセプトについて、NISMOの進士守氏は次のように説明した。

画像12枚:リーフ NISMO RC

まず、車両のコンセプトは「EVのドライビングプレジャーを訴求する」。開発にあたっては、量産車のEVパワートレーン(モーター、バッテリー、インバーター)を流用すること、スポーツ性能を高めるためカーボンモノコックによる大幅な軽量化とミッドシップ化、などが特徴として挙げることができるという。

EVの楽しさを追及するということにこだわり、レーシングモデルとはいいながら、「急速充電の機能や市販モデルに搭載している、自己診断機能や走行の制御システムなども残したまま。」(進士氏)だそうだ。シャーシやボディなどはカーボンモノコックとなるため、デザインイメージを残すようにしたそうだ。例として、ヘッドライトのLEDモジュールは市販車と同じものを流用しており、テールランプコンビネーションは市販のものをベースにデザインされている。

バッテリーのセル数や大きさは市販モデルと同一だが、市販車の床下配置から運転席後方のミッドシップタイプとなっている。走行制御システムはプログラムのチューニングのみ行っているそうだ。

EVの特性として、モーターは電源ONですぐに最大トルクに達するため、アクセルを踏んでもすぐに全開にならないようになっている。その市販車向けの制御をレーシングカー用にセットアップした。それでも「制御なしにスイッチと同じにしてしまうと、強力なトルクのため、フレームや駆動系に負荷がかかり、かなりガクガクした動きになって、最悪、車にダメージを与えてしまいます。」とのことで、最大の加速を得ながら、スムースな動きを実現したチューニングだそうだ。

NISMOのこだわりは、ガソリン車だろうとEVだろうと変わらないようだ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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