トヨタ自動車の小澤哲副社長は10日の業績予想の発表会見で、今年(暦年ベース)の世界販売が首位から転落する見通しにあることについて「グローバルビジョンをつくった時の経緯から考えると、世界一である必要は全くない」と強調した。
トヨタの今年の連結世界販売は、大震災の影響で前年を下回るのがほぼ確実となっている。小澤副社長は、米国メディアから感想を聞かれ、トップの座へのこだわりはないとの意向を語った。
小澤副社長は、トヨタが今年3月に策定したグローバルビジョンは「いいクルマをつくり、お客様に喜んでいただくこと」に一儀があると説明。そのうえで、地域に貢献して持続的な成長に結びつけることだとビジョンの文脈を紹介し、世界の販売順位とは関係なくビジョンの実現を目指す考えを示した。