【トヨタ 安全技術 体験会】クラウンとの衝突でもヴィッツの生存空間を確保

自動車 テクノロジー 安全
ヴィッツのエンジンやミッションはどこにいったのだろうか、というくらいつぶれている
ヴィッツのエンジンやミッションはどこにいったのだろうか、というくらいつぶれている 全 29 枚 拡大写真

トヨタ東富士中央研究所にはバリア衝突、Car to Car衝突、ロールオーバー実験などができる巨大な実験施設がある。そこで、報道陣向けに車両同士によるオフセット衝突の公開実験が行われた。

実験内容は1000ccのヴィッツと2500ccのクラウンの実車による、オフセット衝突だ。オフセット率はヴィッツの全長の55%となっている。ヴィッツ側にとっては過酷な条件だが、実験の目的は「コンパティビリティ」の確認だそうだ。コンパティビリティとは、衝突時に自車の乗員だけでなく相手の車の乗員へのダメージも少なくするという考え方だ。

クラウンとヴィッツによるオフセット衝突の実験は、衝突時の速度はともに50km/hで行われた。衝撃や車のダメージは、ヴィッツのほうが甚大であった。オフセット衝突なのに、ヴィッツの前面はほとんどつぶれてしまっている。またぶつかって跳ね飛ばされたヴィッツは反回転してクラウンと同じ向きで停止するほどだ。

しかし、ドアの開閉は人手で可能であり、ルーフにしわが寄ってしまったが、Aピラーはほとんど変形せず、ニーエアバックも正常に作動し、ダミー人形がはさまれることもなかった。

実験は、グレードや車格が違う車でも同じように乗員を保護するという性能(コンパティビリティ)を確認するものだったが、両車ともドアの開閉が可能で、運転席、助手席ともに生存空間は確保されていた。

担当者に聞いたところ、衝突実験にはガソリンは入れないが、代用の着色した液体をタンクに入れておくそうだ。これは、ガソリン漏れの有無やどのように漏れるかを確認するため。また、エンジンはかけないが、電装品をONにするためイグニッションはONの位置で行う。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついに生産終了、スズキ『Vストローム650』がなぜ今も「傑作マシン」と語り継がれるのか
  2. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  5. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る