【CEATEC 11】10分以下で満充電、ちょうはや

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左が超速充電バッテリ、右が通常充電。数字は電流で、じつに10倍の差がある。
左が超速充電バッテリ、右が通常充電。数字は電流で、じつに10倍の差がある。 全 6 枚 拡大写真

 NTTドコモが「CEAEC JAPAN 2011」に出展する注目展示のひとつが、「超速(ちょうはや)充電バッテリ」だ。消費電力の大きいスマートフォンにとって、充電はけっこうな手間。外出前に充電し忘れたことに気づき、慌ててコンセントに差したが、なかなか充電されずイライラした経験をお持ちの人も多いだろう。その悩みを解消してくれるのが、超速充電バッテリだ。

 携帯電話やスマートフォンに内蔵されているリチウムイオン電池は大電流の入力に弱く、バッテリーの消耗を早めてしまう可能性がある。また、80%から満充電までは充電時間が延びてしまうという性質もある。したがって端末本体に内蔵されるバッテリ充電時間の大幅な短縮は、かなり難しいというのが現状だ。

 超速充電バッテリでは、単なる電池パックでなく、端末を覆うジャケットを採用。この中に専用開発のリチウムイオンバッテリーを内蔵させている。このジャケットにアダプタを差して充電し、スマートフォン側のバッテリーが消耗した際はこのジャケットから端末本体に給電するというアイディアだ。充電させてみると、一般的なスマートフォンの場合、充電時の電流は0.5A程度なのに対し、超速充電バッテリジャケットでは5A近い大電流で、じつに10倍の差がある。超速充電バッテリの電池容量は900mWhで10分以下での満充電が可能という。

 説明員によれば、「セルには一般的な携帯電話などに使われているものではなく、電気自動車(EV)に用いられているような、大電流の繰り返しの入力に耐える性能を持つものを利用している」とのことだ。なお、ジャケットは設計的に余裕を持って開発したためかなり大ぶりだが「市販にこぎ着ける際にはもっとスリムでコンパクトな筐体でリリースしたい」(説明員)。

 気になるのが販売時期と価格。「できるだけ早い時期に投入したいと考えている」(説明員)そうで、具体的な発売時期は教えてもらえなかった。また価格についても「明言はできない」。だが、「5,000円もするようでは誰にも振り向いてもらえないと思う」とも語っており、かなり魅力的なプライスで提供されれば、多くの人にとってスマートフォンの不安要素のひとつであったバッテリーの問題が解決されることになりそうだ。

10分でスマートフォンを充電!NTTドコモ、「CEATEC JAPAN 2011」で超速充電バッテリを展示

《北島友和@RBB TODAY》

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