【三菱 i-MiEV 試乗】割り切ったM仕様がお勧め…松下宏

試乗記 国産車
i-MiEV
i-MiEV 全 10 枚 拡大写真

三菱『i-MiEV』がマイナーチェンジを受け、従来のモデルを「G」としてブレーキング時のエネルギー回生を図るなどした結果、一充電あたりの航続距離を伸ばしてきた。

【画像全10枚】

同時に電池の搭載量を減らした新グレードの「M」を設定し、こちらは国の補助金を計算したユーザーの実質負担額を188万円に抑える設定とした。

Gの走りは基本的に従来と変わらないが、インパネ内のインジケーターを見ているとアクセルから足を離してブレーキペダルに足を乗せた瞬間には、すでにしっかりエネルギー回生をしているのが分かる。

これによってJC08モードで2割ほど航続距離を伸ばし、180kmの走行が可能になった。ほかにもGはカーナビやシートヒーターを標準装備するなど、装備の充実化を図っている。

Gは電気自動車補助金を受けるとユーザーの実質的な負担額は284万円になり、都道府県や市区町村からも補助金を受けられる地区に住んでいるなら、さらに安くなる。

一方Mは、電池自体が違う。リチウムイオン電池であるのは同じだが、東芝製のSCiB電池を搭載した。しかもGの16kW/hに対して10.5kW/hと搭載量を抑えている。

このため航続距離はJC08モードで120kmと短くなるが、その分だけ価格も安くなり、国の補助金を受けるだけで実質的な負担額は188万円になり、地方公共団体からの補助金も受けられるなら、『i』のガソリンターボ車を買うよりも安くなる。

Mの走りは、やや穏やかなものだ。搭載電池の違いのほかに、モーターの動力性能もGの47kWに対して30kWと抑えた設定になっているので、Gと一緒に走らせたらやや遅いといった感じになるのは止むを得ない。

ただ、180Nmの最大トルクはどちらも同じで、発進時に瞬時にトルクが立ち上がる電気モーターの特性も変わらないから、Mだってそれなりに元気良く走らせることができる。

とはいえ、そうした走りをするのではなく、タウンユースを中心に電気自動車らしい静かな走りを得たい人が乗るのがMと考えたら良い。

現状では、どちらにしても電気自動車は長距離を走るクルマとしては使えない。そのことを考えたらMのような割り切った仕様で安く買える電気自動車のほうがむしろお勧めできる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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