てんかん発作事故の初公判、被告は起訴事実認める

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今年4月、栃木県鹿沼市内で自走式クレーン車を運転中にてんかん発作を起こして意識を失い、路外に逸脱する事故を起こして登校中の小学生6人を死亡させたとして、自動車運転過失致死罪に問われた26歳の男に対する初公判が9月28日、宇都宮地裁で開かれた。被告は起訴事実を認めている。

問題の事故は2011年4月18日の午前7時45分ごろ発生している。鹿沼市樅山町付近の国道293号を走行していた自走式クレーン車が斜行するようにして対向車線側へ逸脱。道路右側の歩道に乗り上げ、登校中の小学生6人を次々にはねた。

この事故で9歳から11歳の児童6人が全身強打で死亡。警察はクレーン車を運転していた日光市内に在住する26歳の男を逮捕したが、男にはてんかん発作の症状があり、以前にも運転中に意識を失い、小学生に重傷を負わせる路外逸脱事故を起こしていたことが判明している。

9月28日に開かれた初公判で、被告の男は起訴内容を全面的に認めた。続いて行われた冒頭陳述で検察側は、被告の男が主治医から「クルマの運転はしないように」と厳しく注意されていたことを指摘。「症状を緩和させる薬の服用を怠るなど、極めて重大な過失があった」とした。

これに対して弁護側は「被告は真摯に反省している」としながらも、てんかん発作であることを隠して重機の免許を取得したことについては「てんかん患者に対する社会の無理解を不安に思う中、被告も人並みの生活をしたいと考えた」などと主張。情状の酌量を求めている。

《石田真一》

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