PCCJ(ポルシェ カレラカップ ジャパン)の第9戦&10戦は、F1世界選手権第15戦日本グランプリとの併催で行われた。
当初、第9戦のみで開催される予定だった。しかし、急遽第9戦を10月8日に、第10戦を10月9日に行なうダブルヘッダーでの開催に変更。秋晴れの鈴鹿を舞台に、熱戦の幕が切って落とされた。
まずは第9戦の予選。スタートするやいなや、早々にゼッケン47番藤田明のマシンがピットに戻る。冷却水漏れトラブルのようで、予選アタックをすることは叶わなかった。そんな中、最初に好タイムをマークしたのはゼッケン14番安岡秀徒。
最終的には2分08秒070までタイムを縮め、9戦連続のポールポジションを確定した。
そしていよいよ決勝レースが始まる。安岡を先頭に、以下ゼッケン4番林久盛、ゼッケン5番高見澤一吉、ゼッケン22番マイケル・グリーンというオーダーだ。
注目のスタートでは、2番グリッドの林が素晴らしい飛び出しを見せた。ポールスタートの安岡に並ぶと、1コーナーを制しトップに躍り出る。トップの2台はテール・ツー・ノーズのままS字コーナーをクリア、続いてダンロップコーナーへ。ここで林が見せたわずかな隙を突き、安岡が林をオーバーテイク。
気持に余裕ができた安岡は、林を引き離し一気に独走状態に入っていく。その後も展開は変わることはなく、安岡が優勝し、シーズン9勝目を獲得。この勝利によって、安岡はチャンピオンクラスのシリーズタイトルが確定した。
レース後のインタビューでは、「昨シーズンはタイトルを逃してしまい悔しい思いをしました。今年は、特に仙台のレースなど、震災で大変ななか応援してくださったファンの方たちに感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びのコメントを残している。
また、ジェントルマンクラスではゼッケン15番神取彦一郎が総合4位入賞(ジェントルマンクラス2位)を果たし、同じくシリーズタイトルを決めた。「チャンピオンが獲れてホッとしています。本当はポディウムに乗ってタイトルを決めたかったですけどね」と話している。