2人死傷のてんかん発作事故、検察は禁錮3年を求刑

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4月中旬、島根県松江市内の国道431号で軽乗用車を運転中にてんかん発作を起こし、横断者2人をはねて死傷させたとして、自動車運転過失致死傷罪に問われている22歳の女に対する論告求刑公判が14日、松江地裁で開かれた。検察は禁錮3年を求刑している。

問題の事故は2011年4月21日の午後5時35分ごろ発生している。松江市米子町付近の国道431号を走行していた軽乗用車が路外へ逸脱。そのまま道路左側の歩道に乗り上げ、交差点の角で信号待ちをしていた歩行者2人を次々にはねた。この事故で53歳の男性が約3時間後に死亡。52歳の女性も打撲などの軽傷を負っている。運転していた22歳の女にはてんかん発作の症状で事故当時には意識を失っていたことが後に判明した。

これまでに行われた公判で、検察側は被告の女が2007年の運転免許取得時と、2010年の更新時にてんかん発作の症状があることを申告していなかったことや、症状を抑える薬についても医師の指導どおりに服用しておらず、「事故の4〜5日前に服用したのが最後だった」として、症状を軽視していたことを指摘。

14日に開かれた論告求刑公判で検察側は「被告は発作を抑える薬を服用しない場合、運転中に意識を失う可能性があることを認識しながら、事故の4〜5日前から服用を中止した」、「事故の予見性は十分にあった」として、裁判所に対して禁錮3年の実刑を求めた。

これに対して弁護側は「被告は担当医からクルマの運転に関した注意を受けたことはなく、確認できた過去3回の発作もすべて睡眠中だった」と主張。「事故には予見性がない」として無罪を求めている。

《石田真一》

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