【ITS世界会議11】東南アジア・中東で課金システムを展開…三菱重工

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海外での展開実績例をアピールし、米国地域での採用をアピールしていた三菱重工
海外での展開実績例をアピールし、米国地域での採用をアピールしていた三菱重工 全 6 枚 拡大写真
ETCシステムで日本はもとよりアジアや中東で積極的な展開を見せているのが三菱重工だ。会場ではアブダビ(UAE)でのEVマネジメントシステムや、シンガポールでのGPSを使った課金システムへの参画について説明が行われた。

アブダビで行われたEVの車両管理システムは、アブダビの国有企業マスダール社との共同事業として2011年1月から実施されているもの。マスダール社は個人型の無人交通システムPRTなど、マスダールシティの既存交通インフラにEVや急速充電拠点、高度なコミュニケーションインフラを加えることで、より信頼性の高い公共輸送システムの実現を目指している。三菱重工はその一環として『i-MiEV』を10台導入し、同社従業員と居住者にEVの活用を促している。両社はこの運用実績を通じて先進的で環境に優しい交通インフラの構築を図る。

各車両にはDSRC車載器が搭載され、リアルタイムで各車両の位置や状態を把握しながら、適切な分析を行う。DSRC車載器は3G回線とも結ばれ、GPSで位置情報を補足し、いつでも車両の状態を管理できるようにした。

一方、シンガポールでは都市部の渋滞を緩和する次世代型電子式道路課金システムの実証実験を受注した。現在4つのグループがこの実験に参加しており、今後2年半に及ぶ期間中に評価試験を行いながら、実用化を目指していくという。具体的には車両の位置をGPSによって把握し、3G回線を組み合わせてより自由で広範囲な課金を行えるようにするというもの。これまで課金にはインフラとして路側器の整備が欠かせなかったが、これによってシステムの効率化を目指す。

また、マレーシアでは日本と同様のアクティブ方式ETCの実証実験を行っていることも説明した。これまでマレーシアでは赤外線方式を採用していたが、電波を使ったアクティブ方式を採用することで、より高度な送受信を実現する。すでにマレーシアで流通しているプリペイドカードを利用することも想定している。実用化されれば、日本のETC規格が海外で展開される初の事例となる。

《会田肇》

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