[産業交流展11]あきらめていた旧車のECUも復活!?

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ラヴォックス(産業交流展11)
ラヴォックス(産業交流展11) 全 3 枚 拡大写真
産業交流展の会場内を歩いていたら、白衣を着た研究者風のオジサンが描かれた真緑のブースに遭遇。何だ? と思って見てみると、どうやら電子基盤の修理をしてくれる業者らしい。この「Dr.フクちゃん」は、電子機器の開発、試作から量産を行なっているラヴォックスの修理事業のキャラクターだ。

複雑な制御を行なってくれるECUは80年代以降、クルマにとっても無くてはならない頭脳である。しかし国産車なら10年落ち、輸入車でも20年落ちともなるとメーカーの部品供給が途絶えがちで、故障してしまうとお手上げというケースも増えている。

もしや、そんな入手が難しくなったECUや電子部品も復活させてくれるかも、と期待して話を聞いてみると、産業用機械はもちろん、クルマに使われている電子部品の修理も多く手がけていると言う。

クルマのECUを例に挙げると、壊れる原因として多いのはコンデンサやトランジスタの劣化のほか、断線やプリント配線のクラックなどだとか。故障箇所の特定には独自のノウハウがあり、診断機などで測定するほか、目では見えないようなクラックなどを探すためにX線で検査することもあるそうだ。

早いものなら即日、複雑な故障でも1週間ほどで修理は完了。大体の場合、ECU修理は5万円前後というのが目安だ。もちろん交換するトランジスタなどが手に入らないなど修理不可能な場合もあるし、修理が高額になってしまうこともある。それでも壊れたECU2台を1台に集約して再生したり、使えるECUからソフトウェアをコピーしてインストールしたりと、あらゆる技術を駆使して、出来る限り修復することを試みるそうだ。

新品の部品供給が無くなって困っているユーザーからの問い合わせも多いほか、新品ではとても高くて買えない高級車の電子部品を安価に修理する依頼も引き受けているそうだ。

いいクルマを長く乗り続けるのもエコ。そんなカーライフに、Dr.フクちゃんは力を貸してくれそうだ。

《高根英幸》

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