ホンダは8日、ヒューマノイドロボット『ASIMO』の技術を応用し、人が立ち入れない危険な場所などで作業を行う「作業アームロボット」の試作機を公開した。
ホンダの伊東孝紳社長は同日会見し、作業アームロボットについて「国難ともいえる事態に対し、ホンダならではのロボット技術を応用しすぐに役立つ技術として、今回急きょ原発での作業を想定して人の代わりを果たす作業アームロボットを開発した」ことを明らかにした。
作業アームロボットはASIMOの歩行や走行で使われている姿勢制御技術を応用することで足場を固定できない不安定な場所でもアームの先端を安定させるとともに、57個のモーターを同時に制御する多関節同時軌道制御技術を応用し複雑に入り組んだ狭い場所でも障害物を回避して対象物にアプローチできるようにしたのが特徴。
すでに東京電力の施設に試作機を持ち込んで、操作方法の習熟や、更なる改良が必要かどうかの検討に入っているという。