予選で14回目のポールポジションを獲得して、1992年のナイジェル・マンセル(ウイリアムズ・ルノー:当時)が持っていた年間最多ポールポジション記録に並んだセバスチャン・ベッテル(レッドブル)。しかし、決勝ではタイヤのパンクによって0周リタイアという無念の結果に終わる。
今季の最速ベッテルは、もはや負けないとニュースにならないほどの強さだが、このリタイアは今季初のノーポイントレースになっただけでなく、ミハエル・シューマッハが持っている年間最多優勝タイ記録に並ぶチャンスも同時に失う手痛いものだった。
2コーナーで早々に戦線から離脱したベッテルに代わってトップに立ったのはマクラーレンのルイス・ハミルトン。その後方にはフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)らが続く。中盤からの展開は、ハミルトンとアロンソとの一騎打ちという様相を呈した。
勝敗を分けたのはタイヤ交換作業で、43周目に行ったアロンソのタイヤ交換は想定外に時間がかかり、ハミルトンを逆転するに至らなかった。
結果、ハミルトンがドイツGP以来となるシーズン3勝目を挙げ、アロンソが2位、3位バトンという表彰台のメンツとなる。一方、ここ数レースで不運のノーポイントレースが続いていた小林可夢偉(ザウバー)は、10位でチェッカーを受けて久々の1ポイントをチームに持ち帰っている。
ポイントを獲得したトップ10ドライバーは以下の通り。1位:ハミルトン、2位:アロンソ、3位:バトン、4位:マーク・ウェーバー(レッドブル)、5位:フェリペ・マッサ(フェラーリ)、6位:ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)7位:ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、8位:エイドリアン・スーティル(フォースインディア)、9位:ポール・ディ・レスタ(フォースインディア)、10位:小林可夢偉